福井県名物の1つ、おろしそば。大根おろしが添えられた、シンプルな冷たいお蕎麦です。
ソウルフードとして県民から愛されており、県内にはいくつもそばの名店があります。
今回は、福井県立恐竜博物館訪問の際にも立ち寄ることのできる、福井県勝山市のおろしそばについてご紹介します。
おろしそばとは?
「越前おろしそば」は福井県を代表するご当地グルメで、大根おろしと出汁、ネギやかつお節がかかった冷たいお蕎麦です。シンプルですが味わい深く、黒っぽい「田舎そば」ならではの歯ごたえや香り、旨味を楽しめます。
また、福井には「ミネラルを含んだ地下水」「粘土質の土」「程よい湿気」という、そばの実がおいしく育つ3条件が揃っています。
そばの栽培も盛んであり、名店も多い、福井県はまさにそばの聖地。そんな福井のおろしそばについて、由来や特徴などをご紹介します。
おろしそばの由来
朝倉孝景が一乗谷に築城した頃(1473~)から、福井のそばの歴史は始まったと伝えられています。その頃は「そばがき」や「そばだんご」が主で、福井で「そばきり」が登場するのは1601年のこと。
府中(現越前市)の城主となった本多富正公が、そば師の金子権左衛門を伴って赴任したのを機に、麺状のそばに加え、大根おろしを添える食べ方が始まったと言われています。
この組み合わせが庶民にも受け入れられ、そば栽培と消費量が拡大、そして現在のおろしそば人気へとつながっていきました。昭和22年、昭和天皇が福井に来られた際、2杯ものおろしそばを召し上がられ、後々まで「越前のそばは大変おいしかった」と懐かしがられたことをきっかけに、福井のおろしそばが「越前おろしそば」として全国に広まりました。
(※諸説あり)
勝山のおろしそばの特徴
福井県の北東部「奥越」と呼ばれる地域に位置する勝山市は、霊峰白山に抱かれた雪深い盆地です。自然豊かな勝山市のおろしそばの魅力の1つが、それを構成する水にあります。山々からの豊かな雪解け水がそばの実を育み、またそばを打ち、茹で、出汁を作る際に使われ、その味わいを深めます。
そして、この勝山市内で栽培された蕎麦粉を使用しているのが「勝ち山おろしそば」です。
市内13店で味わえるので、時間があれば食べ比べてみてください。
おすすめの食べ方は?
おろしそばを注文すると、蕎麦と大根おろしの入った出汁が別の器で出てくることが多いです。食べる際に、この出汁を豪快に“ぶっかけ”て食べるのが福井流。
出汁の味わいやおろしの辛さは店によって違います。特におろしの辛さは、そばの味や風味をより高めてくれる越前辛味大根が福井県民には人気。
また、最後に出てくるそば湯を残った出汁に加えて飲み干すのも福井流です。
おろしそばを食べる際は、ぜひ食べ方も福井流にトライしてみてくださいね。
勝山市内のおすすめおろしそばランチ
福井県立恐竜博物館 レストラン
恐竜博物館内にある唯一のカフェレストラン。こちらでもおろしそばが味わえます。
もう1つの福井名物「ソースカツ丼」とのセットもあるほか、「化石発掘オムライス」「ティラノパフェ」やお子様用ランチ「ミクロラプトルカレーセット」など、おろしそば以外にもユニークなメニューが揃っています。
夏休みなどは混雑も予想されるので、恐竜博物館に着いたらまず空席状況などを確認することがおすすめです。
住所 | 福井県勝山市村岡町寺尾51-11 |
電話番号 | 0779-87-1109 |
ホームページ | https://fpdmrest.jp/ |
美咲(勝山天然温泉 水芭蕉内)
恐竜博物館から車で約3分の近距離にある「勝山天然温泉 水芭蕉」内にあるお食事処です。
おろしそばはもちろん、ソースカツ丼や、恐竜の形をしたキュートなキッズカレーなどお子様向きのメニューもあり、バリエーション豊かな食事を楽しめます。お風呂でさっぱりした後に、ゆったりとした広い座敷の休憩所で食べることができますよ。
※2020年8月1日~12月上旬まで改修工事の為、休館
住所 | 福井県勝山市村岡町浄土寺30-11 |
電話番号 | 0779-87-1507 |
ホームページ | http://www.mizubasyo.jp/pg61.html |
手打ちそば 八助
勝山産の玄そばを専門に製粉し、挽きたてのそば粉を使った手打ちそばを提供している、製粉所が営むそば屋。製粉所を併設する店内に入ると、まずその雰囲気を楽しめます。
提供されるおろしそばは蕎麦の味わいが強く感じられ、つるっとした喉越しがおいしい、行列のできる人気店です。
住所 | 福井県勝山市栄町1-1-8 |
電話番号 | 0779-88-0516 |
石挽き蕎麦 好太郎
えちぜん鉄道発坂駅の目の前にある、土・日・祝日限定営業のそば屋が「好太郎」です。
第12回全日本素人そば打ち名人大会で準名人となった店主が、奥越産のそばを風味豊かに自家製粉し心を込めて100%手打ちで打ち上げたそばが食べられます。
そば二人前に出汁が三種類付いて味の変化を楽しめる、「蕎麦三昧」が人気。
住所 | 福井県勝山市鹿谷町保田98-7-2 |
電話番号 | 0779-89-2415 |
そば処まつや
「福井の苔寺」と称される白山平泉寺を楽しむなら、おろしそばは「そば処まつや」がおすすめ。
平泉寺白山神社のすぐそばにあるそば屋です。地元で採れたそばの実をその日使う分だけ石うすで自家製粉し、白山からのわき水で手打ちしたそばが人気。店内から眺める、苔の美しいお庭も素敵です。
住所 | 福井県勝山市平泉寺町平泉寺65-7 |
電話番号 | 0779-88-2047 |
ホームページ | https://soba-matsuya.com/ |
越前そば処 勝食
勝山で栽培されたそばを自家製粉しており、挽きたて、打ちたて、茹でたての越前そばを楽しめます。
福井名物ソースカツ丼や、新名物「醤油カツ丼」とのセットなど、おろしそば以外にも豊富なメニューを楽しめるのも魅力的。恐竜博物館へのアクセスも良く、家族連れにも人気のお店です。
住所 | 福井県勝山市郡町1-264 |
電話番号 | 0779-88-0519 |
ホームページ | http://www.katusyoku.jp/ |
そば処 天心
定番のおろしそばだけでなく、おろしそばのだし汁にきのこ、山菜がたっぷり入ったおそば「大仏そば」が名物のお店です。
他にもきのこおろしそば、うどんも人気。恐竜博物館にほど近いので、訪問の前後に気軽に立ち寄ることができますよ。
住所 | 福井県勝山市郡町2-6-26 |
電話番号 | 0779-88-3963 |
福彩り食堂 のむら屋
手打ちのおろしそばはもちろん、名物とろとろ玉子カツ丼などの丼物やそば、うどん、定食などメニューが充実したお店です。
子供連れ、大家族の方にも便利な座敷や個室など、人数に応じたお部屋が多彩に揃っていて、あらゆるシーンで訪れることができるのも魅力的。
住所 | 福井県勝山市元町2-13-32 |
電話番号 | 0779-88-1392 |
ホームページ | http://www.nomuraya-fukui.com/ |
やく志屋
勝山産そば粉を自家製粉し、こだわりのおそばを提供。定番おろしそばをはじめ、肉そば、にしんそば、割子そばなどメニューは豊富。
うどんや中華、鴨串揚げ、カレーなど、そば以外にも様々なメニューが揃っているので家族連れの方にもおすすめです。
住所 | 勝山市沢町2丁目9-10 |
電話番号 | 0779-88-0521 |
おろしそばを食べた後は勝山市の観光地を楽しもう♪
名物のおろしそばでお腹を満たした後は、勝山市の観光地を楽しみましょう。
「恐竜のまち」であり、自然豊かな勝山市のおすすめ観光地をご紹介します!
スキージャム勝山
冬に勝山市を訪れるなら、降雪地帯ならでは、スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツを楽しむのがおすすめ。法恩寺山にあるスキージャム勝山には、なんと最長滑走距離が5,800mという西日本最大級のビッグゲレンデがあり、初心者から上級者まで楽しめるコースが揃っています。
スキーやスノーボードはもちろん、ウェアのレンタルも充実しているので、観光とセットで手ぶらで楽しめるのも魅力的。
また、グリーンシーズンのメニューも豊富で、BBQやセグウェイや夏のゲレンデを楽しむ芝そり、パラグライダーなど自然の中で思い切り遊べるアクティビティが充実していますよ。
住所 | 福井県勝山市170-70 |
電話番号 | 0779-87-6109 |
ホームページ | https://www.skijam.jp/ |
福井県立恐竜博物館
フクイラプトル、フクイティタン、フクイベナートルなどの福井県で見つかった恐竜は、その全てが福井県勝山市北谷における発掘調査で見つかりました。
そんな“恐竜のまち”を象徴する施設であり勝山市観光の要となるのが、村岡町寺尾の「かつやま恐竜の森」にある「福井県立恐竜博物館」です。
世界3大恐竜博物館の1つとも言われ、44体もの恐竜全身骨格や、ジオラマ、実物化石などの貴重な標本が数多く展示され、訪れる恐竜ファンを楽しませています。まるで恐竜の卵のような巨大な銀色のドームが特徴で、印象的な建物の構造も魅力の1つ。
また、「化石発掘体験」が楽しめる野外恐竜博物館へのツアーも人気です。季節ごとに企画展や特別展など、普段は見られない展示物がお披露目されることもあるので、事前にホームページをチェックしてみてください。
住所 | 福井県勝山市村岡町寺尾51-11 |
電話番号 | 0779-88-0001 |
ホームページ | https://www.dinosaur.pref.fukui.jp/ |
かつやま恐竜の森
“恐竜のまち”勝山市観光の際に絶対外せない福井県立恐竜博物館は、村岡町寺尾にある「かつやま恐竜の森」という広大な公園の中にあります。
その公園内には大人気の化石発掘体験を楽しめる「どきどき恐竜発掘ランド」や、恐竜の形をした遊具やアスレチックのある「ティラノサウルス広場」、BBQガーデンなど、様々な遊び場があります。
また、「かつやまディノパーク」というアトラクションでは、44頭もの実物大の恐竜たちに出会えます。恐竜博物館と併せて、丸一日楽しめるスポットですよ。
住所 | 福井県勝山市村岡町寺尾51-11 |
電話番号 | 0779-88-8777 |
ホームページ | https://kyoryunomori.net/dig_experience/ |
かつやまディノパーク
「かつやま恐竜の森」の中にあるディノパークは、博物館とともに子どもたちに大人気の冒険アトラクション。ディノパーク内では全長20メートルのマメンチサウルスや、全長13メートルのティラノサウルス、魚食性のスピノサウルスなど、44頭もの実物大の恐竜たちに出会えます。
恐竜博物館で恐竜やその生態について学んだ後は、ディノパークでリアルな恐竜たちとの遭遇を楽しむのも良いですね。
住所 | 福井県勝山市村岡町寺尾51-11 |
電話番号 | 0779-88-8777 |
ホームページ | https://www.dinopark.jp/ |
白山平泉寺
白山平泉寺は白山国立公園の中にあり、苔の絨毯が広がるこの地には、かつて日本有数の宗教都市が広がっていました。
白山平泉寺の歴史は古く、西暦717年に泰澄大師によって霊峰白山の越前側登拝口に開かれ、最盛期の戦国時代には四十八社・三十六堂・六千坊が立ち並び8000人もの僧兵がいたと伝えられています。
1574年に一向一揆勢に攻められてほろぶまで、その繁栄は続きました。当時の広大な遺構は今も地中に残っており、「白山平泉寺旧境内」として国の史跡にも指定されています。
「日本の道100選」に選ばれる神秘的で美しい石畳の参道も見逃せません。「福井の苔寺」とも称される荘厳な神社に、心癒されること間違いなしです。
「苔寺」としても美しいですが、白山平泉寺の冬の雪景色も魅力的ですよ。
住所 | 福井県勝山市平泉寺町平泉寺56-63 |
電話番号 | 0779-88-1591 |
ホームページ | http://heisenji.jp |
ゆめおーれ勝山
はたや記念館「ゆめおーれ勝山」は、明治38年(1905年)から平成10年(1998年)まで勝山の中堅機業場として操業していた建物を保存・活用した施設。勝山市指定文化財、国の近代化遺産に認定されています。体験コーナーでは手織りコースター体験やまゆ玉クラフト体験などが親子連れに大人気です。
住所 | 福井県勝山市昭和町1丁目7-40 |
電話番号 | 0779-87-1200 |
ホームページ | https://www.city.katsuyama.fukui.jp/hataya/ |
いかがでしたでしょうか。
おろしそばは地域やお店によって少しずつ風味や特徴が異なりますし、1杯の量があまり多くなくさっぱりと楽しめるので、ぜひ色々と食べ比べてみてください。他のメニューや立ち寄り先の場所に合わせて、お店を選ぶのも良いですね。